近年では在宅ワークが推奨され、パソコンさえあれば仕事ができるため、出勤の必要がなく仕事の幅も広がり働き方が多様化しました。
一方で、パソコンと向き合う時間が長くなり体や心の不調に悩む人も増えました。
目や肩、腰の疲れや痛みは、なかなか辛いものです。
今回は、パソコン作業で起こる辛い目の疲れに着目して、原因と対策をご紹介します。
眼精疲労の原因 VDT症候群とは?
目の中には、毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉があります。
この筋肉が、縮んだり緩んだりして水晶体の厚さを変えて、ピントを調節しています。
パソコンや特にスマホなどの、近くの物を見る時は、毛様体筋は緊張させて水晶体を厚くしピントを合わせています。
この状態が長時間続くことにより、毛様体筋は凝り固まり肩こりのような様態になります。
これが、眼精疲労です。
パソコンやスマホなどのディスプレイを使用した作業は、VDT:Visual Display Terminalと呼ばれます。
このVDT作業を1日8時間以上行う人は、「VDT症候群」 に悩む頻度が高くなります。
主に下記のような症状です。
- 眼精疲労
- 肩こり
- 腰痛
- 冷え症
- イライラする
思い当たる人は注意が必要です。
このような体・心のトラブルを起こさないように、自分でできる対策をやってみましょう。
眼精疲労の予防・対策
ここからご紹介する予防・対策は自宅で簡単にできるものです。
仕事中やスマホを触っているとき、頭の片隅にでもおいて意識してみて下さい。
ブルーライト対策
ブルーライトも目の疲れを引き起こす原因の一つです。
ブルーライトは波長が短く散乱しやすいため、像がぼやけてしまいます。
目は常にピントを合わせようと頑張るため、レンズを調節する毛様体筋が疲労します。
これが、眼精疲労、肩こり、頭痛などの原因です。
ブルーライト対策として、下記がおすすめです。
●パソコン・スマホのディスプレイを夜間モードに設定
●ブルーライトカットメガネの使用
●ブルーライトカットフィルムの使用
1時間に10分程度は目を休ませる
長時間のディスプレイを使用する作業の場合、1時間おきに休憩をとることがおすすめです。
目のピント調節を行う毛様体筋を、定期的に緩めて休ませてあげることで疲労が改善します。
休憩の際に眼球体操をするのがおすすめです。
目を見開いて、眼球を右に左にと大きく回します。
何度か繰り返しましょう。
そのあとは、目を閉じてゆっくり休ませます。
目もとを温める
目のピント調整を行う筋肉が凝り固まることが、眼精疲労の主な原因です。
目を温めて、血流をよくしてあげることで筋肉のこりが楽になります。
ホットタオルなどを作り目に当てる方法もありますが、面倒だと感じある方も多いかと思います。
休憩も兼ねて、下記のような蒸気で目を温めるアイマスクもすぐに使えて便利ですよ。
目が充血しているときは、温めると悪化してしまうためその時は温めないように注意しましょう!
目の充血時は、逆に冷やしてあげることで落ち着きます。
ディスプレイと目の距離をとる
パソコンと適切な距離は、目からディスプレイまで50~70cmと言われています。
おおよそ、手を伸ばした距離です。
適度な距離を保つことで目の疲れを抑えられます。
スマホは特に目との距離が近くなりやすいため、作業中ぜひ意識してみましょう。
まとめ
多くの人にとって、パソコン・スマホは仕事や日常生活に欠かせない存在。
切り離すことはできませんが、対策を取りながらうまく付き合っていくことが大切です。
休憩をはさんだり、グッズを活用したり、できることから挑戦してみましょう。
目は大切な臓器です。
「普段と違う」と異変を感じた場合は、眼精疲労だと侮らず眼科受診をおすすめします。
ついでに少しご紹介~肩こり・腰通・冷え性対策グッズ~
目の対策ではありませんが、筆者がパソコンを使う方たちにぜひおすすめしたいグッズを、最後にさらりとピックアップしました。